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①母を尊重する

独身男性がどのような夫になるかを予測するためには、その男性が自分の母をどのように思いやっているのかを知れば良い、と昔から言われていた。これはもっともなことだと僕は思う。自分を産んでくれた人すら大切にしない人間は、妻を大切するはずがない。自分の母を大切にしないということは、家族も自分自身も大切にしないことと同じなのだ。

残念なことに、この世にはひどい母がたまにいる。子供を虐待する母だっている。だけど、そのような親じゃない限り、男は母を大事にするべきだ。

女性のほとんどは子供の時からこのことを知っているが、男性は大人になっても意外と知らない人が多いみたい。この面で、日本人の男性がアメリカ人の男性に負けている気がする。アメリカでは、母の日に母にバラを送ったり、ご馳走したりする男性がたくさんいる。第三者からすると恋人関係のようにみえるぐらい、息子達は母達のことを思いやる。しかし、これにはちゃんとした理由がある。息子はだいたい母から恋愛のルールや仕方を学ぶ。ちゃんとした息子達はそれをわかっていて、母に感謝する。立派な男性にはだいたい立派な母がいる。

しかし、自分の母が立派にみえなくても、感謝すべきだと思う。だって、母がいなかったら、君は存在しないはずだ。それでも母に感謝出来ない人は、おそらく自分の存在価値を(低く見ている)としか思えない。

母を大事にするとはどういうことだ、と聞かれたことがある。僕にとっては母への気配りは当たり前のことだから、答えに苦労した。母に対しての感謝や愛情の表現は人によると思うが、下記のリストは参考として挙げる。

  1. せめて一ヶ月に一回ぐらい母に電話をいれておくと損はなかろう。歳をとると母は更に寂しくなるらしいから、これは本当に大事だと思う。それに、今どき電話代は誰でも払えるぐらい安くなっているし、インターネットを使ったら海外からの電話でも格安に出来る。電話の魅力は、距離は関係ないというところにある。だから、これが出来ない男性は一人もいない。「出来ない」じゃなくて、「しない」だけだ。母達は皆そんなことがわかっていて、電話すらしない息子達にどれだけ絶望しているだろう。
  2. 「母の日」と「母の誕生日」に、プレゼントをあげること。一年に二回ぐらい、自分を産んでくれた人にプレゼントをすることは難しいことではない。しかし、この世の中に自分の母の誕生日がわからない男性がいる。その男性に質問したい。「自分の母が君の誕生日を忘れたことがあると思うのか?」
  3. 母と仲良くすること。人間はたまに喧嘩する。誰だって嫌なことがある。だからと言って、そんなことは言い訳にならない。まあ、難しい母はいると思うのだが、だいたいにおいて、「母とうまくいかない」は言い訳にすぎない。親と子の関係は、切ろうにも切れない永遠の関係である。そういうような関係が苦手であれば、永遠のはずの結婚も考えものだ。

上記のリストはちょっと具体的過ぎるかもしれない。なぜなら、自分の母への愛情の表現の仕方は無数にあるし、それぞれの関係はユニークだと思うからだ。それに、義務だから母に感謝しているわけではないのだ。(たまに義務に感じるのはしょうがないが。僕もそういう時はある。)母に感謝する理由は、山ほどある。その山の頂点にある理由は、なんだろうか?

最後に言っておくが、母と連絡を取りすぎということもある。これは、特にまだ一人暮らしを始めていない男性に当てはまる。まるで奥さんのように、三十歳なのに母に料理を作ってもらったり、洗濯(選択?)をしてもらったりする男性がいるらしい。僕の母はフェミニストだったため、僕が小さい頃でもこんなに甘やかすことはなかったので、あまりその男性の気持ちはわからないが、女性からすると、情けない。これは、僕が女性の気持ちをわかっているのではなく、女性に何回も言われたことだ。

大人は、母に世話されるのではなく、母の世話をするのが役目だ。いろいろあって、両親と一緒に住むことを避けられないことがあるかもしれない。だけど、その時は子供時代と変わらず母に何でも任せっきりにするのではなく、家事に携わるべきだ。

若い女性がそのシーンに出くわすと、きっと感動するだろう。