こういう記事を書くのは辛い。ステレオタイプを分析することは簡単な作業ではない。でも、難しいからと言って諦めて良いわけではないので、頑張って書いてみることにした。
ここでは日本とアメリカの文化に定着しているステレオタイプについて解説していく。特に注目したいのは、どのようにこのステレオタイプが重なり合い、どうして日本人にとって不利になってしまうのかということだ。
最初に言っておきたいのだが、僕は日本人を軽蔑しているつもりは全くない。そのように聞こえてしまったら、どうか最後まで読んでから、読み終わった時点で僕が本当に日本人を軽蔑しているかどうかを自問していただきたい。
では、まず日本人から始めよう。
日本人女性の中には、「アメリカ人男性が日本人男性より女性を尊重していて、家事を分担し、子育ての責任を分かち合っているから、彼等と結婚さえすれば、幸せな毎日を手に入れるはず」と考える傾向があるようだが、これは少なくとも、日本にいるアメリカ人には当てはまらないと思う。なぜなら、アメリカでその傾向は統計で見られるとしても、日本に来ているアメリカ人の男性の殆どは、性格が違うから。
残念ながら、欧米ではアジア人の女性は「素直で意志が弱い、男性の言うことになんでも文句無しで従う」という偏見が定着しているようだ。海外には、日本人の女性は今でも皆毎日着物を着ていると思っている人がいるので、無理もない話だ。僕が育ったアメリカでも、何回も軽蔑的な言い方を耳にしたことがある。
日本ではアメリカ人男性は皆紳士で礼儀正しいと思っている人がいるかもしれないが、僕が日本に留学する前に、友達の親父がさらりとこのあまりにも酷いことを言ってきた。「日本人には目尻の上がった子が多いね。腰軽の彼女らのアソコも斜めになっているかどうか、ちゃんと調べてくれ。」
もちろん、アメリカ人皆がこう考えているわけではない。だが、アメリカ人の中にこう考えている人がいることを忘れてはいけない。
世界中の男性の妄想
これは国籍の問題ではなく、性の問題だと僕は思う。なぜなら、日本に留学した時、地元の大学の男性にこう言われたことがある。「なぜアメリカでは皆すぐ誰とでも寝るのか。僕もアメリカに行ってみたいな。」
男性は皆、妄想にふけっているかもしれない。その妄想は、自分が自分の国で上手くいかなかった時、飛行機に乗ってどこかの遠い国に行って、到着するとなんと周りの皆は美人ばかりで、しかもこの可愛い子達はすぐ自分と一晩や二晩を過ごしたい。苦労するのは、その数え切れない相手から今夜の相手を選ぶぐらいで、毎日が楽園。。。ということかな。俺がこう言うのもなんだが、男って本当に愚かな妄想をしたがるよね。
とにかく、女性には申し訳ないとは思うが、アメリカと日本はおあいこだろう。日本人男性はアメリカ人女性を尻軽と思っているし、アメリカ人男性は日本人女性を尻軽と思っている。これは偏見にあふれている見方だが、理屈に合っていないとは言えない。
男性はあまりこの辺について話さないが、僕は断言する。男性が女性を「尻軽」とか「腰軽い女」と言いたがる理由は、嫉妬しているからだ。少なくとも僕はそうだ。
例えば、僕の通勤途中の話を例にする。車内を見回すと、二人の子に引っかかる。「彼女らと一晩でも過ごしたいな。彼女らのことをもっと知りたいな」と思わず思ってしまう。言っておくが、これは単なる妄想で、僕は彼女らと実際関係を持とうとはしない。声をかけてみることもしない。だって、今朝の電車でも数十人の子をみかけ、「やりたい」という一言が思い浮かんだ訳だし。
僕が普段からセックスにはまっていると思われる方がいるかもしれない。まあ、僕はそうではない証拠を持っているわけでもない。なぜなら、セックスについてあまり誰も公共のところで深刻に話し合ってくれない。だから、何が普通、何が変わってるなどは明確にはなっていない。「痴漢は犯罪」というポスターが必要な理由の一つは、このところにあると思う。
ともかく、話はちょっとずれてしまったが、言いたかったのは、出会う女性の殆どを「チャンスがあるなら、一晩過ごしても良い」というように考えている男性が多いだろうということだ。これはもちろん、男性は本当に皆とやろうとするわけではない。(プレーボーイは例外だけど)ただ、「もし、夢にでもチャンスがあれば」と思っている。知り合いからマスターベーションのネタを作る男性も多いだろう。
自分のことしか分からないが、多分僕だけがこのように考えているわけではないと思う。もし、親しい男性の友達がいれば、彼にこの辺のことを聞いてみた方が良い。
男性が女性の殆どと一緒に夜を過ごしたいのであれば、女性も男性を同じように考えているのではないか、と僕はふと思った。しかし、どうも今まで出会った女性の話によると、そうではない。傾向としては、女性は男性より明らかにやかましい。まあ、無理もない。生物的に考えてみれば、女性には妊娠の恐れがあるので、それだけで男性をもうちょっと慎重に考えないととんでもない目にあう可能性がある。そして、日本でもアメリカでも「プレーボーイが凄い。出来ればなりたいな」と思っている男性がたくさんいるのに対して、「腰軽い女が凄い。出来ればなりたいな」と思っている女性はそれほどいないのではないだろうか。これは、女性と男性がまだ対等の立場で話し合えない証拠の一つになるだろう。
日本に来るアメリカ人の男性のタイプ
やっと男性が腰軽い女を軽蔑したがる理由が見えてくる。かいつまんで言うと、彼らが嫉妬しているだけだ。なぜなら、彼らが出会ったことのある女性の殆どをセックス対象と思っているのに対し女性の殆どは彼らのことをそのようには考えていないからだ。だから、彼らが妄想の中でしか味わえないような「数多くの人とのセックス」をしている女性に出会ってしまったら、彼女を憎むことは十分有り得る。(彼女を憎むからと言って彼女と寝ないわけでもない。それは、男性の不思議なところの一つ。)
この妄想が本気でないなら、なぜ本気で女性を憎むのかと聞かれると、答えに窮する。なので、別の機会にゆっくりこの問題について説明を書くつもりだ。とりあえず、「アメリカ人男性と日本人女性」を話題に、進もう。
日本人とアメリカ人男性はすぐセックスする女性を軽蔑するということは秘密ではない。でも、まあ、アメリカ人の方が「open-minded」とか、日本人よりも家事をしてくれているので、少なくとも彼らの意図がましなものだろうと期待している女性がいる。
しかし、残念ながら、そんなことはないと僕は思う。
欧米で女性解放論者に呆れた男性が、アジアで彼らに従う素直な女性を探している奴は少なくない。アメリカの女性に飽き飽きしている彼らはお互いに尊重して責任を共有できる相手ではなく、簡単に利用出来るセックスフレンド、もしくは口を持たない大和撫子を手に入れようとしているだけなんだ。たまに一人で諦めず、数人を手に入れようとする。彼らは言うまでもなくプレーボーイだが、「プレーボーイ」という単語はたまに豪華なイメージがあるから、あまり使う気分になれない。
もちろん、日本にいる外国人が皆駄目とか、そのようなことは言っていない。紳士もいる。しかし、アメリカでも本物の紳士は希だ。世界中、本気で相手のことを思いやる人は少ないのではないか、とよく僕は思う。ニュースを見れば人間がどれだけ酷い存在なのかということがすぐに分かる。(まあ、ニュースは敢えて良い話を見逃していて、くだらない話ばかりを商売にしている説もあるだが)
僕は数学が苦手だけど、自分の計算によると、アメリカには日本の2倍ぐらいの紳士がいる。なぜなら、アメリカの人口が日本の2倍ぐらいだからだ。「紳士」には二つのことが必要だ。第一に、教養。教養は文字通り養ったことで、この辺はアメリカ人男性の方が優れているかもしれない。なぜなら、教育の一輪として、紳士の有様を教わっているからである。しかし、紳士になるのにもう一つ必要なのが、正直さだ。
正直さは教われないようなものだと僕は思う。僕の勝手な考えに過ぎないが、人は生まれた時、正直者だ。しかし、この世に入って、いろいろなことに出くわすうちに、嘘というワザを身につけていく。生まれたばかりの赤ちゃんは、嘘をつかない。怒っている時はギャーギャー。嬉しい時はニコニコ。しかし、一年間が経たないうちに、嘘の力に気付く子がいる。
もちろん、嘘をつくかどうかは自分の自由。自由意志説の通りだと思う。人間は皆、こういう選択がある。友達を騙すか、本当のことを言うか。これは、文化を超えることで、人間であるが故の問題だ。
日本に興味を持つ人はそれぞれだが、大和撫子を欲しがっている奴の他に、ゲイがたくさんいる。
あまり日本人には知られていないかもしれないが、日本のことを勉強している学者の過半数がゲイだという偏見はアメリカで定着している。しかし、火のないところに煙は立たぬということわざがあるように、これは必ずしも根も葉もない噂ではない。日本の「内容」より「形」を重んじる文化が、ゲイさん達に人気があるらしい。(これもステレオタイプだが)
あまりにも頓珍漢な理屈だけど、アメリカでは「ゲイはアートが好き。日本はアートが凄い。だから、日本を勉強している人はゲイに違いない。」というような馬鹿馬鹿しい「理論」がある。
まあ、それはそれで、どこでだって偏見はある。ただ、日本人女性からすると、言うまでもないことだが、ゲイの男性はいくら優しくても、恋愛対象外となっている。
このような背景に「日本人の女性に真剣に気を配って、真面目に結婚する」と考えている男性はあまり日本に来ないということを知っておいて欲しい。
日本人の女性は落としやすいは本当か?
「アメリカ人の男性は本当に日本人の女性を落としやすいと思っているの」と何回も聞かれたことがある。残念ながら、答えは「イエス」だ。しかし、イエスに留まらず、なぜイエスなのかをじっくり考えてみよう。
まず、日本に来ているアメリカ人の殆どは軍人か英会話講師。軍人なら地元の女性を地元の食べ物と同じように扱う者が多く、彼らは実際やったことがなくても、やったように話したがるに違いない。しかし、まあ、日本人の女性は軍人を嫌うわけでもないので、彼らの物語は百パーセント嘘ではなかろう。
英会話教師にはアメリカでもてない奴が多い。彼らは英会話学校で教え始めると、女性生徒の勢いにひっかかり、まるでキャバクラのようにアフターに行き、知らない間に数人の彼女と数十人のセフレが出来てしまったことに気付く、というような話を何回も聞いたことがある。彼らに言わせると、白人で青い目と金髪の髪の毛をしているだけで、日本人にはもてるらしい。僕が彼らをみると、まあ、彼らが持っているのは、そのぐらいしかないので、もし彼らが女性に人気があるのであれば、別に彼らが美男子だからというわけではないのは確かだ。
しかし、僕が思っていることがもう一つ。説明しよう。
この前の「男性の殆どは出会った女性と寝たいと思っている」ということを思い出して欲しい。そして、繰り返しになるが、これはあくまでも妄想で、実際そのように人生をおくろうとする男性は希だ。従って、男性は腰軽い女を軽蔑する。
「腰軽い女」をどのように認識出来るのかというと、アメリカでは見た目で見分ける男性が多い。賑やかなパーティーではない限り、ミニスカートを履いているのは大体腰軽い女とか、胸が丸見えになりそうなブラウスを着ているのが腰軽い女とか、そういうように考えている男性が多いだろう。でも、服装だけではない。「顔」で判断する男性も多いのだ。
一体顔でどのように判断するの、と疑問に思っている声が聞こえてきそうだが、まあ、男のカンというやつかな。あと、ヒントはたくさんある。例えば、化粧のしすぎとか、あまりにも赤い口紅とか、ハングリーで落ち着かない目とか、いろいろある。
しかし、ここからはちょっとひどい話になるが、アメリカ人で腰軽い女になれている男性は、来日すると混乱してしまう。なぜなら、アメリカの規準通りに考えれば、日本人の女性の殆どは腰軽い女のようにみえるからだ。だって、道ばたに数多くの美人がハイヒールを履いていて、皮膚の殆どを露わにしているだけではなく、高校生の制服に至ってはミニスカート。「ここよりエロい国はなかろう」が彼らの第一印象。
もちろん、僕は日本人女性の悪口を言っているのではない。ただ、この嫌な男性の考え方知るため、彼らの考え方を追う必要がある。
殆どの女性が腰軽い女に見えてしまうと彼らはどうするか。彼らは、日本人を軽蔑するのではなく、「なるほど。腰軽い女は見た目で判断出来ない。礼儀正しい道徳の高いとされている日本人の女性は腰軽い女であるはずはないので、一応腰軽い女にみえても、そうではない可能性が高い」と彼らは思うようになる。
まあ、ここで終わるとそんなに悪いことではないかもしれないが、残念ながら彼らは「日本では腰軽い女はいない」と思うようになってしまう。そして、バーに行って、いっぱいセックスをして、自分の寝る相手が腰軽い女ではなく、普通の日本人と思ってしまう。従って、「日本人の女性はアメリカ人の女性より早くセックスしてくれる」という噂が生まれる。
しかし、彼らは大きなことを勘違いしている。いきなりバーで出会った相手が二時間も経たないのにラブホテルまで連れてくる人が腰軽い女であることを認識出来ず、一般の日本人と思ってしまうことだ。アメリカでもバーに行って持ち帰る女もいるが、彼女らは無論腰軽い女だ。そして、プレーボーイのwannabeの彼らに聞いてみると、「僕は腰軽い女と寝ないぞ。セックスは好きけど、彼女らから伝染なんかはごめんなので」と偉そうに答える者がいる。
なのに、日本の腰軽い女のサインが認識出来ずが故に、日本の腰軽い女とたくさん枕を重ねる始末だ。
というわけで、日本にいるアメリカ人は一般のアメリカにいるアメリカ人の男性よりセックスをやっていると思う。それは、もちろん、やらせている女性がいるからだけど、これは日本人の女性皆がアメリカ人の女性より早くセックスをするとは思わない。ただ、普段腰軽い女と寝ないことを方針にしている男性が、日本の腰軽い女を「道徳の高い美人」と思っているだけのことだ。
これが何よりも語っている証拠は、腰軽い女がこれらの男性に、「アンタはあたしの初めての外国人なの」と言った時、彼らは素直に信じてしまうことである。
どうすれば良いか?
真面目な相手がどれだけ欲しいのかを、自分で判断する必要がある。どうしてもアメリカ人などと結婚したいのであれば、ハッキリ言ってアメリカに行った方が良い。なぜなら、当たり前のことだが、あそこにアメリカ人がどこよりもいるからだ。また、アメリカ大好きなアメリカ人のほとんどは、アメリカにいる。
そして、日本にもアメリカ人は数万人いるが、あまり男性を比べるのに、数が足りない。しかし、アメリカに行ったら、こういった問題はないはず。
まあ、すぐアメリカに行くことが出来ないかもしれない。英語の勉強も必要だし、仕事のスキルも磨かなければならないのだ。でも、本気でアメリカ人と結婚する希望のある方は、是非アメリカに移動することを考えてみて下さい。
戦争の影響
第二次世界大戦が終わってから、アメリカ人の男性と日本人の女性のカップルがガクンと増えた。この苦しい歴史のせいか、特に日本で、いまだにこのカップルを認められない人がいる。
まあ、アメリカ人の僕にでも、似たような話を聞いたことがある。真珠湾攻撃の時子供だったアメリカ人の話を聞くと、日本人はまだ敵と思っている人は少なくない。
自由にアメリカに旅行したりする日本人が多くなってきた今は、日本人からすると一応平和の時代に思われるかもしれないが、アメリカ人からすると、歴史は戦争の連続ばかり。
アメリカは戦争で日本に勝ったから、アメリカ人のほとんどはすぐ許すことが出来た。それは、真珠湾が基地だったし、戦争はアメリカ大陸まで広げなかったため、アメリカの犠牲者はそれほど多くなかった。軍隊が死ぬのは残念だが、あり得ないことでもない。
しかし、アメリカは日本に焼夷弾や原爆、たくさん辛いことを軍隊だけではなく、国民にもさせた。そして、その後、(まだ書いているところですみません)
アメリカと日本という国が結婚していたとしたら、きっとアメリカが旦那で、日本が奥さんになるとしか思えない。これはなぜかというと、アメリカ人の方が背が高いとか、アメリカ人の男性の方が毛が多いからより男性らしいとか、アメリカ人の女性が意見をあっさり言うから女性らしくないとか、そういうステレオタイプのことではなく、やっぱり戦争のことから、日本が負けたから女性になったとしか思えない。それはどれだけ軽蔑的な発言であるか、僕も想像が付く。しかし、こう考えている人は僕一人だけではないと思う。この考えを正当化するつもりは全くない。でも、嫌な考えでも、口にするには意味があると僕は思う。陰湿いじめより、授業中のいじめの方が先生にとって対応やすいという考え方である。
だから、僕は本当に「日本が女性、女性イコール弱い者」と考えていない。でも、このイメージは僕の脳裏のどこかに焼き付けられている。なぜかと聞かれたら、「やっぱり、戦争に負けたからだろう。」この言葉がすぐ思い浮かんでくる。